試験昨年春に10年以上勤めていた職場を退職しました。理由は色々あったのですが、一番は何か別のことをしてみたかったからです。

20年以上同じ職業に携わっていて、それは家計を助けるために継続せざるを得なかったのですが、それも今年の3月で終わりになります。子どもが大学を卒業するので、学費や仕送りが要らなくなるのです。本当は、あと1年仕事を継続するべきところではあったのですが、そうなると就職活動をする時に年齢が50代になってしまうところでした。色々な準備期間を持って、1年前に退職しました。

さて、それまでしていた仕事以外に経験もなく、しかも年齢的にもギリギリの40代です。職安に行き、長々と色々と職員さんに相談にのってもらい、最後の転職のチャンスだと思ってのぞみたいと熱意を持ってお話ししました。「職業訓練はどうですか?」と話しが進み、医療事務や介護の資格取得のための講座を紹介されました。しかし、講座を受けるためにはそのための試験がありますとのこと。適性試験や面接があるようで、一旦はひるみましたが、「本当に最後のチャンス」との思いで決めました。

試験当日は、20人の定員の中、受験生が40人越えの2倍超の倍率と説明がありました。しかも、ほとんどが20代と見える、若くてキラキラした未来が透けて見えそうな娘さんばかりでした。倍率など、先にそういう情報をもらうと余計に諦めモードになるのですが、私も負けじと気持ちを奮い立たせ、これまでの仕事で培ってきたトーク技術で面接にのぞみました。さすがに、適性検査の図形や計算の問題はアタフタするものがありましたが、数年ぶりに答案用紙なるものにかじりつきながら頑張りました。

結果、合格。何だかんだと自分を慰めながらも、他の受験生の層を見ると、内心はやはり絶対に無理だと諦めていたので本当に嬉しくて、主人にメールで通知書を送ってしまうほどの感激でした。

そして3か月の講座が始まりました。案の定、私が最年長で、8割が20代の若い娘さんばかりでした。
本当に娘のようなクラスメイトに囲まれて、嬉しくて恥ずかしくて楽しい日々を過ごしました。授業は、ついていくのがやっとでした。ホワイトボードの字は近視で見えず、ノートの文字は老眼で見えず、そのお陰でじっくりと勉強には取り組み、「充実」でしかない毎日でした。

昨年秋、受講修了とともに医療事務の資格試験を受験、無事に合格できました。しかも、一生懸命に頑張った学科試験は満点との報告を受けて、涙が出ました。この年齢になって、自分が必死に頑張った証しとして形に残せる貴重な体験ができたことに、色々な出来事や出会いに心から感謝しました。就活にも弾みがつき、その後就職も決まりました。50手前にして、人生のターニングポイントを迎えた貴重な1年間でした。